前回は声調について勉強しましたが、少し例外があります。
初心者の方はこのページは飛ばすか、流し読みでもけっこうです。
普通は中国語では漢字(音節)が2つ並んでいる場合には、それぞれの漢字(音節)の声調で発音すればよいのですが、声調の組み合わせ、あるいは一部の漢字(音節)においては声調が変化する場合があります。
これを声調の変化といいます。
正しい声調で発音したのに通じなかった、あるいは声調を直された場合にはこのページをチェックしてみてください。
難しそうですが、日本語にも声調の変化はみられますので例を示します。
まず「銀行」と発音してみてください。
次に「日本銀行」と発音してみてください。
「銀行」単独では平坦な発音ですが、「日本銀行」というように「日本」と「銀行」が連続する場合は「銀行の「gin」の音は中国語の第四声(カラスのカーカーの音)のように急に下がった音で発音されることに気づかれるでしょう。
「銀行」という音は前に他の名詞がつくことによって声調の変化がおこります。
日本人はこの声調の変化を意識しておこなっていませんが外国人が日本語を学ぶ時にこの声調の変化がとてやっかいだそうです。
中国語でも次のような場合に声調の変化がおこります。
声調符号そのままで発音のみが変化します。
以下のような規則がありますが最初は無理に覚える必要はありません! このように発音するほうが発音しやすいために自然とこうなったので中国人も規則を頭にいれて発音しているわけではありません。
第三声と第三声が連続すると、前の第三声は第二声に変化します。
[ 第三声 + 第三声 ] → [ 第二声 + 第三声 ] になります。(頭の片隅に入れておいてください) それぞれの漢字を単独で発音すると、どちらも第三声ですが、連続して発音されると最初の漢字はは第二声で発音されるということです。 第三声は低く押さえた音なので、これを連続して発音すると時間がかかって発音しにくいので自然とこうなったものです。例えば、
となります。ただし「ニイハオ」は理屈抜きで[ 第二声 + 第三声 ] と覚えてください。
向学心旺盛な方に |
では第三声が[ 第三声 + 第三声 + 第三声 ]と3個連続する単語の場合はどのように発音するのでしょうか?
一般的には[ 第二声 + 第二声 + 第三声 ]のように最初の2個を第二声に発音します。
第三声が4個連続する場合は[ 第二声 + 第三声 + 第二声 + 第三声 ]と発音する場合が多いです。
ただし、これも各単語間の意味の結びつきによって変わってきます。理屈より実践で鍛えるのが一番です。
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「一」という単語は普通は第一声に発音しますが後ろの音節が第四声のときは第二声に変化します。
[一(第一声) + 第四声 ] → [ 一(第二声) + 第四声 ]になります。(頭の片隅に入れておいてください)
「イーディン」は理屈抜きで[ 第二声 + 第四声 ] と覚えてください。
同じような声調の変化をするもので重要単語は以下の通りです
「一」という単語は普通は第一声に発音しますが後ろの音節が第一声、第二声、第三声のときは第四声に変化します。
[一(第一声) + 第一声、第二声、第三声 ] → [ 一(第四声) + 第一声、第二声、第三声 ] になります。(頭の片隅に入れておいてください)
「イーティエン」は理屈抜きで[ 第四声 + 第一声 ] と覚えてください。
同じような声調の変化をするもので重要単語は以下の通りです。
「イーニエン」は理屈抜きで[ 第四声 + 第二声 ] と覚えてください。
同じような声調の変化をするもので重要単語は以下の通りです。
「イーチー」は理屈抜きで[ 第四声 + 第三声 ] と覚えてください。
同じような声調の変化をするもので重要単語は以下の通りです
「不」という単語は普通は第四声に発音しますが後ろの音節が第四声のとき第二声に変化します。
[不(第四声) + 第四声 ] → [ 不(第二声) + 第四声 ] になります。(頭の片隅に入れておいてください)
「ブーシ」は理屈抜きで[ 第二声 + 第四声 ] と覚えてください。
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中国語では音節が連続する場合、その声調が本来の声調から変化する場合があります。(但し声調記号は変化しません。)
これは声調を変化させるほうが発音しやすいので自然とそうなったものです。
無理に規則を覚える必要はありません。
これで最難関の声調は終わりです。
次回からは個々の音の発音の練習です。 |
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