いきなり声調(せいちょう)などという難しい言葉がでてきましたが、中国語の一つの漢字(一つの音節)を発音するときには4種類の音の上げ下げの調子のパターンがあります。
声の調子ということで声調(せいちょう)と呼びます。
この声調は中国語を学習することで一番重要なことです。
声調をマスターしたら中国語の発音の8割は完成といっても過言ではありません。
中国語の初級者の方もまずこの「声調」という言葉は確実に覚えてください。
声調が違うと意味が変わってしまいます。
例えば「マー」と発音しても上げ下げの調子が変わると、「お母さん」、「麻」、「馬」、「叱る」と全く違う意味になります。
*本文の下にある表を参考にしてください。
4種類の声調のことをを四個あるので>四声(しせい)といいます。
四声はそれぞれ次のような音で発音されます。
第一声(だいいっせい):高く平らに発音する
。汽笛の「ポー」
第二声(だいにせい):中の高さの音から一気に高い音へ引き上げる。びっくりした時の「ぇえっ?!」
第三声(だいさんせい):低くおさえてその後、少しだけ尻を上げる。「あ〜あ、疲れた」の「あ〜あ」
第四声(だいよんせい):高い音から一気に低い音へ下げる。カラスの鳴き声の「カーカー」
それと軽声(けいせい)と呼ばれる軽く、弱く、短く発音される音もあります。→四声のうちには入らない
どうですか?ちょっと大変ですね。
この声調は広東語6つ、タイ語は5つ、台湾語にいたっては8つもあるんです。
それに比べたら、中国語の声調たかが4個です。と、割り切ってください。
中国の子供も声調はしょっちゅう間違えて親に直してもらって覚えてゆくそうです。
私たち日本人は声調は間違って当然です。
最初の頃は覚えたつもりでも中国語の単語を発音すると70〜80%声調を間違えます。
大いに発音、声調を間違えて、恥をかいて少しづつ覚えていってください。
余談 |
かつて中国の女性に「パンダを見たことがありますか?」と質問したつもりでしたが、「パンダ」の声調を間違えて「胸毛を見たことがありますか?」の意味にとられたことがあります。
パンダ(熊猫) シュン(第二声)+マオ(第一声)
胸毛 シュン(第一声)+マオ(第二声)
恥をかいたおかげで「パンダ」と「胸毛」の声調の違いをはっきりと覚えることができました。 *注 ありがとう=シエシエ さようなら=ザイジエン などの状況から判断できる単語は声調が間違っていても通じます。 |
中国語の四声の表記は、ピンイン(ローマ字による発音記号)の母音の上に次のような声調符号を付けることでおこないます。
但し中国の書物には子供向き、外国人用の中国語初級者の学習書を除いてピンインは書かれていません。
をクリックすると各声調の音を4回繰り返して聞くことができますので何度も聞いて確実にマスターしてください。
maという音に声調記号をつけると以下のようになります。
をクリックすると「ma」の各声調の音を4回繰り返して聞くことができますので何度も聞いて確実にマスターしてください。
第一声 |
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お母さん |
最重要単語 |
第二声 |
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麻 |
意味は特に覚える必要なし |
第三声 |
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馬 |
最重要単語 |
第四声 |
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叱る |
意味は特に覚える必要なし |
軽声 |
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〜か? |
最重要単語 |
次に「ma」を第一声、第二声、第三声、第四声、軽声の順に連続して再生しますので音の上げ下げも感じをつかんでください。 →をクリックすると発音が聞けます。
◎声調の覚え方
これは正しい発音を聞いて繰り返し発声練習して、実際の会話で使って間違えたら恥をかいて覚えるしか方法がありません。
私の場合は一つ一つの単語で声調を覚えるのではなくて2個の意味のある単語のかたまりで覚えるようにしています。
例えば「再」(ザイ)の声調を覚える時には「再」(ザイ)の声調だけを単独で覚えるのではなくて「再見」(ザイジエン)=「さようなら」の意味のある単語のかたまりで覚えます。
その時に単語を発声しながら人差し指を左上から右下に2回繰り返します。指の動きに声調記号を覚えさせています。
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中国語には4種類の上げ下げの調子と軽く短く発音される音、すなわち声調が5つがあります。
声調が違うと意味が変わってしまいます。
声調は中国語初級者にとって中国語学習の最難関ですが、声調をマスターすればあとは楽勝です。
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